第34回『怪奇大家族』

ネタ元探しなどはしなくていいのですが

いわくつきの「あかずの間」のある家に越してきた忌野家。実は霊能者だったが急逝した祖父の淵男(藤村俊二)が、忌野家を数々の苦難から守るために孫の清四(高橋一生)の霊能を覚醒させ、家族を救うべく立ち上がらせる、という、ざっくりいうとこういうストーリーなのですが、基本的には1話完結のゆるホラーコメディといった体で、寝る前にひと笑いするにはまことにちょうどいい、癒し系ホラーなのです。

で、ご紹介したオープニングでも分かるとおり、このドラマの魅力のひとつが全編にわたるパロディー。オープニングは『怪奇大作戦』『ウルトラQ』を知ってる人なら爆笑ですよね?見ました?わたしなど一ヶ月ぐらい隙あらば「るるるる~」と歌ってましたからね。娘も学校で歌ってました。そう私娘がいるんです。6歳です。この他にもまあ作品のなかに大小様々なパロディーがてんこ盛りで、そのどうでもよさと分からなさ具合はピチカートファイブにも匹敵するぐらいです。ピチカートファイブは『怪奇大家族』の倍どうでもいいのでこれ以上触れませんが、『怪奇大家族』でいうと、黒澤明の『どですかでん』で出てくる乞食親子の話、落語の『まんじゅうこわい』、『異人たちとの夏』のキャッチボールシーン、小津映画のタバコ、懐かしの織田無道などなどまあ、分かったとしても「ここ!?」みたいな一人よがり具合で。しかし『呪怨』のとしお君などの鉄板もちゃんと出てきてそこは好感が持てました。としお君のママ(ゴミ袋に入っちゃってた人)もちゃんと出てきてるんですがゴミ袋がわりと分かりにくいので、見つけられたら快・感です。

復習の意味も込めて、呪怨1のフルムービー、貼っときますね。

松下祥子@猫手舎
WEB専業コピーライター兼ライター。大手検索サイトでのWEBマガジン立ち上げを経て独立、ポータルサイトでのコミックレビューコンテンツをはじめ、WEBサービスや広告にこまごまと参加。得意分野は映画、ドラマ、本、旅行、オカルト、犬、昼寝などなど。