第28回『キング 2 hearts』

ミュージカル界のトップスター⇒ヒット映画のキモ男⇒凄腕イケメンの将校!

『キング 2 hearts』はキャストが全員ハマりまくってるのも特徴でして、特に脇の方々が、びっくりするような大抜擢をされている。過去の役とは真逆とか、端役ばっかりだったのにとか。主役2人も含め、明らかにどの作品よりもいい仕事で、といっても知らない方には通じないのが残念。

あまりにいろんな要素が入りすぎたためか視聴率はイマイチだったんですが、そんななかスター街道に踊りでた俳優がひとりだけいるんです。ドラマの美味しい部分をひとりでかっさらっていった将校役、チョ・ジョンソクです。そもそもミュージカル界のトップスター(こちらトップスター動画)で、満を持して出演した映画『建築学概論』が大ヒットしまして、その映画の公開前日に始まったのがこの『キング 2 hearts』。両極端、正反対の役です。かたや親友に恋愛指南をするキモ男。かたや精鋭のイケメン将校ですよ。あまりの違いに同一人物とは判別できないほどです。

『建築学概論』にて伝説となった、主人公に「本物のキス」を伝授するキモ男のシーン。観ていただきましょう。1分12秒からです。舌と舌が絡み合って…


で、彼は主演じゃなかったこの2本で一気にスターダムへのし上がりました。翌年の2013年は主役ドラマが大ヒット、助演の映画が超ヒットという、シンデレラガイとなったわけです。本来特にイケメンでもないので演技力で評価されたわけですね。そこも好感度大。

……とここまでおばさん大好物な話に溺れてしまいましたが、この物語のもうひとつの大きな特徴は、アメリカと中国という大国によって簡単に翻弄されてしまう北朝鮮と韓国が生々しく描かれたことなんです。もしも南北が戦争になったら、20代以上の男性が1人もいなくなるぐらいの犠牲者を出し、核爆弾で大地は壊滅状態になる。そうなれば、日本も無事ではいられませんね。そんな深刻な内容があったせいか、男性視聴者の数が記録的に多かったそうです。

難をつけるとすれば、アメリカ人役で意味なく完全ヅラの男性が出ていたこと。オヅラよりひどいヅラです。そこもまあ、魅力といえば魅力ですが…日本公式ブログのチョ・ジョンソクもヅラなのかな?韓流の日本公式系サイト制作者って、韓流スターをダサくする天才なのかもしれません。どんだけおばさんをバカにすれば気が済むんだと。もしくはどんなダサいおばさんが作ってんだと。おばさんだったらいっそ私に作らせてほしい。本人への突撃インタビューとか、本人に密着とか、いろんな企画やりますから!

松下祥子@猫手舎
ほぼWEB専業コピーライター兼ライター。大手検索サイトでのWEBマガジン立ち上げを経て独立、ポータルサイトでのコミックレビューコンテンツをはじめ、WEBサービスのブランディングや広告にこまごまと参加。執筆の得意分野は映画、ドラマ、本、旅行、オカルト、犬、二度寝などなど。