第27回『11人もいる!』

「高橋一生」という再発見

しかしこのドラマにも見どころがありまして、特に女性陣にオススメしたいのが第7話。この回だけ別物のように光り輝いております。それは何故かというと、美声を誇るイケメン高橋一生がゲスト出演しているからなのです!

話としても切なくて個人的には一番ぐっときた回で、できればこの回だけでシリーズを作ってほしいぐらいです。個人的には、このドラマは何のために広末涼子が11人目の幽霊役で出てるのかよく分からなくて、しかし高橋一生が出演する第7話だけはそこがきちんと機能してるんです。

それもこれも、子役から舞台で鍛えられた高橋一生の演技がね、もう素晴らしくて。舞台役者独特の間の取り方が、クドカンの台詞にものすごくはまってるんです。そんで、なんだろう、最近流行のボサ系長身なルックスとお公家さんのようなすっきりした顔立ちのミスマッチが良かったのかな?『昼顔ー平日午後3時の恋人たち』で世の暇してる女たち全てを虜にした斎藤工の美声に勝るとも劣らない艶っぽい声。斎藤工よりも「顔より声勝ち」要素が強いところも見逃せません。イケメンというよりむしろ、イケ声?『軍師官兵衛』でも(長すぎるんで観てないですけど)いい味出してたらしいじゃないですか!

子役のひょろっとした頃からテレビ画面の端々にいたせいで、皆見過ごしていたんですね、彼のイケメン上昇度を。だってちょっと前までこんなですもの……あまり変わってない気がするけど声がね、イケ上昇度がすごいですよね!なのでここ数年、鼻の利く女どもは騒ぎ始めていましたよ、高橋一生がついにアラサーを迎えて覚醒したことに。骨格なんかもちょっとしっかりしちゃってね。これで演技がうまいんだから、もう、何もいうことないっすよ!『きょうは会社休みます。』での福士蒼汰の覚醒も騒がれてますが、覚醒度で言ったら高橋一生のほうが数段上です。

彼の魅力をどっぷり楽しみたい方は、今年の夏にTBSで放送された『ペテロの葬列』をオススメします。宮部みゆき原作の推理ドラマで、視聴率的には盛大に爆死しましたけど、事情通によると高橋一生を堪能する意味では一番オススメらしいです。

と、ドラマに対してはどうかなーという感じで今回ご紹介してまいりましたけれども、これはあくまで個人的評価であって、大変おもしろかったというファンの声もたくさんあります。気になる方はご自分でご確認なさってください(今ならココらへんから全編確認できます)。でもね、個人的ベースですが、個人的にしろ最終回は最悪だと思いましたよ。個人的感想ですがね!

松下祥子@猫手舎
ほぼWEB専業コピーライター兼ライター。大手検索サイトでのWEBマガジン立ち上げを経て独立、ポータルサイトでのコミックレビューコンテンツをはじめ、WEBサービスのブランディングや広告にこまごまと参加。執筆の得意分野は映画、ドラマ、本、旅行、オカルト、犬、二度寝などなど。