第25回『最高の離婚』

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『結婚できない男』へのオマージュかつアンサードラマ登場!

早いものでこの連載も25回目を迎えました。あと4倍すれば100回です。たまに仮病を使って休んだりもしましたが、ここまで頑張ってこれた自分を褒めたい。しかし今日ご紹介するドラマの主人公は、私など及びもつかないぐらい頑張りに頑張り抜いてるのに皆にうざがられてるんです。彼の不幸の元凶は妻なのですが、そいつが私にそっくりで胸が痛い。今週は、男の切なさシリーズ第二弾『最高の離婚』(2013年/全11回)をご紹介します。

 

受賞歴が物語る高品質ドラマ

権威に弱いもので、賞を一杯撮っていたら「わーいいドラマなんだなー」と単純に思ってしまうんですけども、賞と数字ばかりに目が向いているお陰で、ひとつの発見をしてしまいました。それは「数字が高くないのにギャラクシー賞とザテレビジョンドラマアカデミー賞を同時受賞してればマジでサイコー」の法則。

その最たる例は、第10回でご紹介した『それでも、生きてゆく』です。平均視聴率9.25%にして、史上2番目のドラマアカデミー賞&ギャラクシー賞ダブル受賞。このサイトのアクセスランキングでもいまだ度々高ランクに現れるすごい作品なわけです。そして『最高の離婚』は平均11.85%。『それでも、生きてゆく』以降のドラマアカデミー賞作品賞受賞ドラマのなかでは最低です。この期断トツの1位は『とんび』の15.48でしたが、ベッタベタで強烈に涙を搾り取る系のドラマで、何故今の時代にこんなドラマがヒットするのか首をかしげるようなものでした。

『最高の離婚』は視聴率こそ芳しくなかったですが、受賞歴は計6タイトル17部門。これはどえらい数です。そしてこのドラマ、『それでも~』と同じ坂元裕二脚本、瑛太主演。面白くなくなりようがないんです。他のメインキャラも真木よう子に尾野真千子、綾野剛と、乗りに乗ってる3人。面白くなくなりようがないんです。

※『最高の離婚』を観た後で鑑賞すると、真木よう子と尾野真千子がすごい演技派に見える映画『そして父になる』もおすすめですヨ。

松下祥子@猫手舎
ほぼWEB専業コピーライター兼ライター。大手検索サイトでのWEBマガジン立ち上げを経て独立、ポータルサイトでのコミックレビューコンテンツをはじめ、WEBサービスのブランディングや広告にこまごまと参加。執筆の得意分野は映画、ドラマ、本、旅行、オカルト、犬、昼寝などなど。