連載11回目にしてついに来ました、アメリカドラマです!しかし急にアメリカのドラマといわれても、画面がバタ臭くてね。年のせいか、脂っこいものは胃にもたれるのです。だったらいっそバタ臭さを通り越して腐臭になれば大丈夫じゃん?ということで、今週はシーズン5が待ち遠しい『ウォーキング・デッド』(2010年~)をご紹介します。
第1シーズン第1話の衝撃
そもそも私はゾンビものが苦手なんです。ゾンビになってしまえば楽なんでしょうけど、なるまでがね。怖いし、おっかけられたくないし、大勢に生きたまま食べられるなんて、考えられる限りの死に方で最悪の部類ですよ。
高校生の時に『バタリアン』という恐ろしい映画を観まして、何日も1人で寝られないしトイレも行けないぐらいのトラウマを負ったんです。『バタリアン』のゾンビは強いし、動きも早いし、頭割っても死なないし、焼いた煙を浴びただけでゾンビ化してしまう。設定が墓地なんで、際限なくゾンビが増えていくし。ゾンビガスを吸っちゃったうっかりさんが苦しみ悶えて生きながらゾンビになったりするんですよ!生きてるのにゾンビなんて、こちらはもう安全ゾーンなんてないわけですよ。タールマンとか即土下座レベルです。なのでもう、「あれはトンデモギャグ映画だよ。笑えるじゃん」と友達が話しているのを聞いた時は、頭おかしいんじゃないかと真剣に思いました。荒んでますよ、心が。感情のひだが摩耗しちゃってます。学級も崩壊するはずです。
『ウォーキング・デッド』の話じゃなくていきなり『バタリアン』について熱く語ってしまいましたが、つまり何が言いたかったかというと、その後私はなるべくゾンビものを避けるようにしていたんですが、数人の友達から「絶対観て」と強く勧められたんです。絶対面白いからと。で、日本でもトップ100に入れるぐらいノーと言えない私は、観ることにしたんですね第1話を。半泣きで。したらもう、何ですかこの、たち込めるいやな空気感!
よく思い返せば序盤の展開なんてダニー・ボイルの『28日後』そっくりなんですが、その時は余裕がなくて思い出せませんでした。ひたすらフレッシュに、怖かったです。雰囲気に度肝を抜かれました。『28日後』のゾンビ(あれはでも厳密にはゾンビじゃなくて病気ですけど)みたいに全力疾走なんかしないで、なんなら近寄っていって頭に枝でも打ち込めば死んでしまう弱々しい奴らで、パラパラいる分には恐れるに足らない。でも、荒廃した、「もううんざりだよ」とでも言いたげな悲しすぎるオープニングから始まって、保安官のリアムが撃たれて入院して意識が戻ってみたら、病院中荒れ果てていて、変なのが閉じ込められてるし、外に出たらずらっと並んだ死体にウロウロするゾンビ的なものが!
リアムはかろうじて術衣を羽織ってるだけで、服も靴もないし重傷負ってるし、そんなむき身の状態で外に放り出されて、本来ならば責任問題ですよ。もう治療も受けられない。治療どころかズボンも履いてない。傷がうっかり膿んだりしたらどうすんだと。ズボンも履けてないし。そこから色々あって、やっぱりじっとしてたら危ないからってんでたどり着いた街で、人っ子ひとりいないかわりにゾンビがちらほら。そこで迫り来る。。。!!!
第1話、ここまで怖いと思いませんでした。
と、いつになく長々とあらすじを書いてしまいました。怖がりな人は、観ないほうがいいです。それでも観てみたいという方はコチラから予告編を(しかし残念ながら、予告編は本編ほど怖くないし、これ観てしまうと本編観た時の怖さも半減してしまうことも併せてお知らせしておきます)。