意外性のある立地
嘉定区を横切る幹線道路の宝安公路沿い、平日昼間は大型トラックが行き交う立地。この地にまともなコースがあるとはにわかに信じがたいのだが、上海国際サーキットに隣接する場所に、突如現れるゴルフ場。それが「バーディゴルフクラブ」だ。F1開催コースの隣にあることから、かつては「F1バーディ」と名乗っていたが、現在はF1がその名前から外れている。古北地区からわずか30分ほどという好立地の都市型コースだ。
2008年に一度開業するも、翌年からクローズして全面的な改修作業へ。より戦略的なコースへと生まれ変わり、2010年に再オープンを果たした。2013年にはクラブハウスも新設。当初の建設予定地とは違う場所に立てられたものの、それまでの仮設状態から脱皮し「ゴルフ場らしい」姿に生まれ変わっていまに至る。
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カジュアルないまのうちに
このコースの楽しいところは、古い枕木で覆われたグリーンやバンカー、平らな場所が見当たらないほどにアンジュレーションが施されたフェアウェイなど、上海にはあまり見かけないタイプの趣向が凝らされているところだろう。
また、特筆すべきは良好に保たれた芝のコンディション。少々の雨でも水が浮くことがないのは、造成時にかなりの手間がかけられている証だ。大型のグリーンも、常に素晴らしい状態をキープしている。
市内中心部からわずか30という好アクセスの立地に、この好コンディションとくれば、将来的に「化ける」可能性は大いにある。近い将来、「新しい名門」として、F1バーディは高嶺の花へ変貌を遂げているかもしれない。事実、ビジターでのプレイフィーはここ1年ほどで急激に上がってきている。以前ほどのお得感はなくなってきているが、それもこのコースの自信の表れだろう。そのうちに、上海周辺の高級コースの例にならい、ビジターへの門戸を狭くする可能性もある。カジュアルにプレーを受け付けてくれるいまのうちに、ぜひ挑戦しておいた方がいいコースだ。