海も山も楽しめるバラエティ豊かな「別天地」
近場でのプレーもいいけれど、時間が許すならば少々足を伸ばしてでもより気持ちのよい環境でラウンドを楽しみたい。だから、日帰り圏内でリゾート気分に浸れるコースがあれば、積極的に行ってみたいと思う。ゴルフは近い方がいいんだ、という姿勢ももちろんアリだけれど、環境を求めてわがままに、遠くまで出かけていくのもいいのではないだろうか。
そんな嗜好に同意をしていただけるならば、「海寧レイクヒル」と双璧をなすのがこの「九龍山」だ。高低差150メートルの打ち下ろしショートから、強風に晒されるリンクス風情のホールまで。火力発電所を間近に臨んだかと思えば、一転切り立った断崖絶壁と青く澄んだ池に囲まれる音のない世界が訪れる。なんともバラエティに富んだ27ホールズだ。さしずめ「別天地」とでもいえばいいだろうか。
[metaslider id=7236]
天然の地形を存分に生かしたアップダウン
Aをアウトとすると、物語は静かに始まる。馬場を左手に臨むミドルから、大胆に土漠が配されたロング。そこからカートで急激な坂を登り切ると突然東シナ海が眼下に現れる。この風景に到達するころには、すっかり気分は高揚しているに違いない。ああ、時間をかけてでもここまで来た甲斐があったな、と。続く4番、海沿いの名物ホールが大胆に改装されてしまったのが少し残念だけれど、リンクスの雰囲気を味わった後で再び山側に入り、最終9番では美しい池と橋の風景に心が洗われる。
そしてインへ。前半はやや間延びするかもしれないが、クライマックスは中盤以降。あまり詳しくをここで書いてしまうと興ざめなので、あとは直接確かめていただきたい。平坦な土地にアンジュレーションを施すコースが多い上海において、天然の地形そのままのアップダウンを楽しめる九龍山。一度行けばもう一度、必ずや試してみたくなるテクニカルなコースだ。
※現在海側(Aコース)はメンバーオンリーのラウンドとなります。