佘山と同じデザイナー
上海市内のプレー費の高騰は、もはやどうにもならない。一方で、少し郊外に目を向ければ、比較的安い料金でプレーできるコースを見つけることができる。その大本命が、この「海寧レイクヒル」だ。市内からはやや距離があるとはいえ、その遠さを補ってあまりある最高の環境が、ここにはある。圧倒的なコストパフォーマンスといっていい。
エントリー状況にゆとりがある分スムーズにラウンドができるし、コースメンテナンスも良好なのだからいいことずくめ。上海市中心部から約1時間半、これを遠いと捉えるかどうかだが、たとえば東京であればなんとも思わない距離だろう。ほんの少し足を伸ばすだけでこの環境が約束されているのだ、休日にアンダー900元で回れるとは、いまとなってはもはや奇跡に近い。
華東地区最長を誇る7,596ヤードの「ドラゴンコース」と、基本的にメンバー専用となる「フェニックスコース」の36ホールズ。上海エリア最難関とも噂されるドラゴンコースの設計は、「佘山ゴルフクラブ」で一躍名を馳せたあのネルソン&ハワースだ。同事務所ならではの特徴である、うねりのあるフェアウェイに、アンジュレーションのきついグリーン、そしてそれを囲む深いガードバンカー。コース全体の構成は佘山を彷彿とさせる箇所も多いが、海寧ではオーナー側が一切口出しをせず、デザイナーには完全な自由を与えたという。その意味では、ネルソン&ハワースならではの真骨頂が、佘山以上に純粋に表現されているのがこのドラゴンコースなのかもしれない。
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「楽園」と呼びたくなる風景
時折尖山が姿を現す、アンジュレーションの施されたコースに立つと、ここが丘陵地帯にあるかのような錯覚を覚えるかもしれない。しかし、実際の立地は杭州湾に注ぐ銭塘江の河口付近。元はごくごくフラットな土地だ。この複雑な地形を作り出すために用いられた土の量、300万㎥。実に東京ドームの容積の2.4個分もの土を運び込み、まるで丘の上に開かれたかのようなコースが創り出されたのだ。
上海では、残念ながら周囲のミスマッチな景色がコース上から見えてしまうことがある。欧米風のヴィラが建ち並ぶ風景に、ローカルな暮らしの風景が目に入り、興が削がれる思いをしたことも少なくないだろう。ここではその心配は無用。ラウンド中は、完全にその世界に没頭できる、稀有な環境だ。「楽園」と称するにふさわしい場所、海寧レイクヒル。やがて手の届かない存在にならないことを、心から祈りたい。
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