遅れてきた上海の夏/熱中症あれこれ(その①)

突然やって来た真夏の太陽にやられた日

今年の上海に夏は来るのか? と心配になるほどに、7月に入っても過ごしやすい日々が続いていましたが、ようやく上海の夏らしい天気がやってきました。この週末が、今年初めての「夏らしい」上海だったのではないでしょうか。

いつもの年であれば、5月あたりにほんの一瞬だけ過ごしやすい爽やかな日が訪れたあと、突然真夏の太陽が照りつける、というのが上海の春から夏にかけての季節の移り変わりだと思います。合間にちょこちょこと雨降りがあるとは言え、梅雨の雨と一緒に夏の太陽がやってきて、国慶節入り前あたりまで、高温多湿の日々が続くのが上海です。

ところがどういうわけか、今年の週末はゴルファー泣かせの雨ばかり。土日ともなれば示し合わせたように雨が降り、レインウェアの登用が当たり前、というここ数ヶ月でしたが、それもようやく終わりを迎えたのでしょうか。突然やってきた真夏の太陽はやはり気持ちのよいもので、ゴルフをするならこうでなくっちゃ、と浮かれていたのが昨日の朝のこと。

「上海ダブルス選手権」を初開催するにあたり、実際にプレイヤーとして参加してみて次回以降の運営のヒントにしようと、珍しく青い空に気をよくしながら会場コースに出向いたのでした。前日はそれなりに睡眠も取ったし、多少のビールは飲んだものの適度のほろ酔いできちんと切り上げた。体調万全、とはいえないけれども、そこそこのコンディションでスタートしていったわけです。

12時過ぎのスタートということで、すでに太陽は天高く、ウォーミングアップの時点ですでに汗だく。したたり落ちる汗と戦いながらのプレーで、早速カラダに変調を来したのが3ホール目。右足の裏がけいれん気味につり出し、踏ん張りがきかなくなりました。まあ、日ごろからゴルフ以外の場面でもこの箇所のこの症状はときどきあるので、慣れているといえば慣れている。昨日レバニラ食べたのに鉄分が足りてなかったかなあ、程度のぼやきで歩を進めていました。

ところがこの日はそれだけで収まらず、やがて右足ふくらはぎにも違和感が生じ、後半に入る頃には右臀部までおなじように引きつる感じがする。加えて頭は痛いし、暑い暑いと思っていたら時々ぶるっと全身に震えが走る。ああ、これは明らかに熱中症気味なんだろうなあ、しかしこの程度の暑さでやられるなんて情けなし、と自省しつつも、自分以外の同組のメンバーも見るからに太陽にやられていて、みな顔色が悪かったり足を引きずったりしていたりする。後ろの組に目をやれば、やはりうつむいて歩いている顔色は決してよさそうではなく、つまりみんなが暑さにやられているようなのでした。

ラウンド後も、ほぼ全員がこの日の突然の暑さにはダメージを受けていた模様。例年であれば夏の暑さに徐々にカラダが慣れていくのに、今年は急激に太陽が照りつけるものだから、突然の状況変化にカラダが適応しきれなかったのではないでしょうか。

日焼けのダメージについては前回も書きましたが、暑い環境下においては、何より熱中症対策が大切です。プレーのパフォーマンスに影響があるのみならず、場合によっては命さえ左右しかねません。特に上海では、ゴルフの前日もアルコールを飲んでいるという方が少なくないでしょうからより深刻です。過度のアルコールは脱水症状を促進するし、二日酔いのままのプレーは冷静な判断力を鈍らせます。何より「危ない」と自覚できない状態がいちばん危ない。熱中症は、なってしまったらカラダを休める以外に対処法はなく、ならないためには体調管理を徹底するしかありません。

ところで熱中症、とひとくちにいうものの、具体的にはどういう症状をいうのでしょうか。

このまま書き記そうかと思いましたが、昨日のダメージでまだ若干頭がぼーっとしているのでまた次回に。

クラブユーフォ!管理人・野田道貴
上海ゴルフポータルサイト『クラブユーフォ!』管理人。並行してゴルフ雑誌『BeRIGHT』も発刊中。練習嫌い、レッスン嫌いの万年アベレージ。