第23回『北の国から』

果たして『北の国から』に感動していていいのか?

ところで田中邦衛演じた五郎さんは、またもやWikipediaによると、なんと健さんが演じる可能性もあったのだとか!健さんとお豆ちゃんが演じてたらまさにこんな感じだったはずですが……ぜんっぜん負け犬感なし。ただの超ハンサムとオカメインコちゃんにしか見えない。田中邦衛の「都会じゃダメ感」ってこう見ると、空前絶後ですね。ものすごいキャスティング力。

キャストがいいといえば、純と蛍の担任の凉子先生を演じた原田美枝子。よい。エロい。全盛期です。存在がノーブラ的なヤバさがあります。あと令子ママの不倫相手を演じた伊丹十三。監督業の印象が強いですが、元々は役者。スーツ着てるのに雰囲気がエロ危なくてハラハラするのが絶妙です。メインキャストではいしだあゆみと竹下景子の美人姉妹が絶品です。いしだあゆみ、今はひどい有り様ですが、こんなにきれいだったんですね!!こんな美しい令子がどうして五郎なんかと結婚したのか?そこがこのドラマ最大の謎であります。

連続ドラマシリーズだけを見れば、消費型競争社会を脱して「生きること」の本当の姿に気づき始めた少年の、切なくもたくましい成長物語として終わる『北の国から』なのです、が。皆さんご存知の通り、この先の純君と蛍ちゃんの人生は、一筋縄ではいかないのです。ファースト後半で「おれのチンチン、ふきのとうかよ!」という名言とともに性へ目覚めた純君はこのあと様々な女に振り回されていき……。

その後の19年にわたる『北の国から』シリーズについては、近々別の回でご紹介したいと思っております。テーマは「負の連鎖」。その時には、いつひでたか君の髪が暴発し始めるかについても、併せて検証するつもりであります。

最後にもう一回、日本ドラマ界の金字塔的名シーン「子供がまだ食っとるでしょうが!」を貼っときますね。

そして、連続ドラマ全24話すべて見られるページもこっそりと……

松下祥子@猫手舎
ほぼWEB専業コピーライター兼ライター。大手検索サイトでのWEBマガジン立ち上げを経て独立、ポータルサイトでのコミックレビューコンテンツをはじめ、WEBサービスのブランディングや広告にこまごまと参加。執筆の得意分野は映画、ドラマ、本、旅行、オカルト、犬、昼寝などなど。