第38回『ごめんね青春!』

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驚異の低視聴率でクドカンを落ち込ませた不遇の名作!

2014年10月12日、前年の『あまちゃん』大ヒットで注目を集めていた宮藤官九郎ことクドカンの最新作がスタートしました。私が知らないうちにね…世の中的に大注目!となったのかと思いきや、やっぱり私と同じようにスルーしちゃった人が多いみたいで、そこからさらに視聴率は下がり続けて、異例の低視聴率方向で話題になってしまったのが今週ご紹介する『ごめんね青春!』(2014/全10回)。どんなドラマだったのか?あますところなくご紹介いたします!

 

何がそんなにダメだったのか?

犬猿の仲の仏教系男子校とカトリック系女子校の合併を通して、青春の輝きと切なさを初体験していく少年少女たち、そして青春のトラウマを乗り越えようとする大人たちを、青春最大の命題である「童貞&処女的視点」で描き尽くした学園コメディー。

あらすじを紹介するとこんな感じなのですが、こう読むとけっこう面白そうだと思いませんか?しかし、番宣では「クドカン磯山Pの最新作は、錦戸亮主演の学園ドラマだ!」とか「南三陸の次のご当地は三島!」とか、これじゃあね、世にはびこる童貞ファンや、潜在的ポテンシャル激高な処女ファンの目にはひっかかりません。

しかも油断してフツーの学園モノとして観ていると、突如下ネタが出てくる。「先生は、処女です!」とか大声で女教師が断言したりするんです急に。思春期の子供と一緒に見てたらお茶の間の空気は凍りますよ。何もしてないパパが、急に娘から汚いものをみるような目で無言の叱責を受けたり。「一緒にテレビみてんじゃねーよバカ」的な空気をひしひしと感じるようなね。初回でこれですから、こりゃ無理だと思いますよね。

放送はTBS日曜9時「日曜劇場」。かなり保守的な枠です。『半沢直樹』につづいての池井戸潤『ルーズヴェルト・ゲーム』、どう考えてもお硬い『おやじの背中』からの『ごめんね青春!』なんてね……振り幅が異常でしょう。この内容じゃあ、私だったら「録画してあとでこっそり」となっちゃいますが、それが証拠に『ごめんね青春!』は録画視聴率を足すと、この期平均23%でぶっちぎりだった『ドクターX』を抜いてるんです。皆ちゃんと見てたんですよ、こっそりと。

あとね、ぱっと見地味すぎた。南三陸で海女を目指す女子高生の話、これも見方によっちゃ地味だけど、舞台が被災地だし何より朝ドラですからね。しかし金八シリーズでならしたTBSで学園モノとなると「あーTBSお得意のね」となりますし、なんだか昭和なタイトルだし。80年代ジャニーズアイドルの曲みたい。マッチかトシちゃんが歌ってそうでしょ?『あまちゃん』で80年代をやり尽くした後だけに、無意識のうちに「またかよ」と思うわけですよ、視聴者は。なので、クドカンドラマを見尽くしてきたこの私でさえ、なんとなーくスルーでした。実際観たらいつもより面白いくらいだったのに、です。これはもったいなかった!

松下祥子@猫手舎